2022年08月23日

「その査定価格は適正価格?結果的に損することも」

最近こんな話がありました。
ある不動産会社に土地の売却を依頼したところ
売主さんの希望の価格600万円で広告が出ている

ところが、その広告を見てみると、更地渡しの表記が。
現地は、長年放置していたこともあり、樹木が生い茂るジャングルの状態

ざっと見積もっても伐根やら搬出など更地にするには、100万円はかかるところです。
少なくとも、このまま売れれば売主さんの希望とする価格よりは、手取りで100万円安くなることになります。

このことを、売主さんはまったくご存じではなく、ご自身の希望をしっかり聞いてくれる良い不動産会社だと思われていました。

売値は確かに希望の金額だけど、実際は100万円少ない手取りになることをきちんと説明されていなかったようです。
もしかすると、説明があったのかもしれません。
しかし、売主さんが理解されていないということは、言わなかったのと一緒になってしまいます。

このことで思うのは、あー、売主さんのことを考えていないなーということ。
とりあえず、両手でも片手でも仲介に入って契約しよう。そんな考えが見えてきます。

売主さんが、手取りが100万円少ないことに気が付いても、その時はもう契約の時なんてこともあります。
契約してしまったら、もう戻れませんので(違約金払えばやめることはできますが、損します。)、契約後に気が付いても遅いのです。

しかし、今回のケースの場合は、売り出している価格も相場より高く(売主さんの希望価格)、ほったらかしてるようにも見えますので、
そもそも、真摯に向き合っていないように感じられました。

それで、弊社にご相談いただいたわけです。
なので、査定をして一番高いところに売却を依頼してみたけど。
  • 終わってみれば他の会社が査定した価格以下で売買契約が成立した
  • まったく売れず他社に依頼した
という事にも。。。
土地や建物などの不動産の取引は、プロでない限りそうそう経験する事はありません。
出来るだけ高く売りたいのは誰でも同じなので、査定価格が一番高いところに出すのも解ります。
しかし、本当に望むかたちで取引が出来るとは限らないのです。
じゃあ、どうやって望むかたちにするのか?
それは、相手(不動産会社)がどこを向いて仕事をしているのかをしっかり見ることが重要です。
企業である以上、利益を出すことは大前提となりますが、不動産取引の目的は、「お客様の求める利益を追求する」ことです。
目的を達成した対価として、不動産会社は利益として手数料を頂きます。


なので、依頼した際に、不動産取引の目的が「会社」や「自分自身」の利益を生むことだと強く感じる不動産会社は、やめた方がいいと思います。
それを見極める方法として
  • コミュニケーションをしっかり取ろうと努力し、どうしたいかの話しを聞く姿勢があるか。
  • また、そのことに対して、売主の目線で答えてくれるか。
  • さらに、プロの目線で良いことも悪いこともしっかり伝えてくれるか。
結局は、隠したり、良く見せたり、いつの間にか話しをすり替えられたりしない、誠実さがあるかだと思います。
しかし、なかなか判断するのは難しいので、査定をいくつか出してもらったら、その価格の理由を聞いてみる(売主として調査する)と
なぜ、その価格なのか、どのような売り方をしようとしているのかが分かると思います。
売りに出すのは、それを知ってからでも遅くないかもしれません。
損してからでは遅いので。。。
弊社では、査定時には売主様の想定手取り額も記載するようにしていますので、ご参考にされてみてください。
そのうえで、お客様に合った売り方をご提案させていただきます。
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