2024年07月09日

分譲マンション売却時の完全ガイド:手続きと費用を徹底解説

分譲マンションの売却を検討しているオーナーの皆様へ

今回は、分譲マンションを売却する際の手続きや費用に関する情報を詳しく説明したいと思います。
本記事では、売却の流れから必要な書類、仲介手数料、登記費用などのコストまで、専門的な視点で詳細に解説します。

目次

1. 分譲マンション売却の流れ
2. 売却に必要な書類
3 .売却にかかる費用の内訳
4. 売却時期の見極めと最適な売却戦略
5. 税務面での注意点と節税対策
6. 売却後の手続きと注意点
7. 専門家に依頼する際のポイント
8. よくある質問(FAQ)

1.分譲マンション売却の流れ

分譲マンションの売却は以下のステップで進行します。

市場調査と査定依頼

不動産会社に査定を依頼し、マンションの市場価格を確認します。
無料査定サイトを利用するのも一つの手です。
ただし、査定サイトを利用する場合は、下記にご注意を!
1.多くの不動産業者から連絡(電話またはメール)が来る。
2.査定書が届いた中で、最も高額の業者を選定してもその価格で売れるとは限らない。(仲介の場合)
 ※査定価格をとりあえず高額にして提出する業者もいるからです。実施に売りに出して売れないので価格を下げましょうとなることもあります。
(これは査定サイトでなくとも起きることですが、サイトで比較する場合は、このことも理解しておく必要があります。)

売却価格の決定

市場調査結果や不動産会社の意見をもとに、適正な売却価格を設定します。価格設定は売却期間にも影響します。

媒介契約の締結

不動産会社と媒介契約を結びます。一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の3種類があります。

売却活動の開始

不動産会社がネット広告、チラシ、オープンハウスなどで売却活動を行います。
内覧のスケジュール管理も重要です。

購入希望者との交渉

購入希望者からのオファーを受け、条件交渉を行います。
価格交渉だけでなく、引き渡し時期や設備の引き渡し条件も確認します。

売買契約の締結

契約書を作成し、双方が合意の上で署名します。手付金の受領もこの段階です。

引渡し準備

契約後、引越しの準備や残代金の受領、所有権移転登記の準備を進めます。

引渡しと残代金の受領

所有権移転登記と残代金の支払いを完了し、マンションを引き渡します。

2.売却に必要な書類

売却には以下の書類が必要です。

・身分証明書(運転免許証、パスポートなど)
・登記簿謄本(現在の所有権を証明)
・マンションの管理規約・使用細則
・管理費・修繕積立金の納付証明
・固定資産税納税通知書
・購入時の売買契約書
・パンフレットや間取り図(購入希望者に物件を詳細に伝えるため)
・建物検査報告書(あれば有利)
・設備保証書や取扱説明書(エアコンや給湯器などの設備)

3.売却にかかる費用

分譲マンション売却時にかかる費用は主に以下の通りです。

・仲介手数料

・登記費用
・譲渡所得税
・印紙代
・引っ越し費用や不用品処分費
 
仲介手数料
仲介手数料は、不動産会社に支払う成功報酬で、一般的に売却価格に応じて以下のように計算されます。

例えば、売却価格が3,000万円の場合
3,000万円 × 3% + 6万円 = 96万円(+消費税)

登記費用
所有権移転登記には以下の費用がかかります。

登録免許税:売却価格の0.4%
司法書士報酬:5万~10万円
 
譲渡所得税
売却益が出た場合には、譲渡所得税が課されます。譲渡所得は以下のように計算されます。

譲渡所得 = 売却価格 - (取得費 + 譲渡費用)

取得費には購入価格や購入時の諸費用が含まれ、譲渡費用には仲介手数料や登記費用が含まれます。
課税対象となる譲渡所得に対して、以下の税率が適用されます。

短期譲渡所得(所有期間5年以下):39.63%(所得税30% + 住民税9% + 復興特別所得税0.63%)
長期譲渡所得(所有期間5年超):20.315%(所得税15% + 住民税5% + 復興特別所得税0.315%)
より詳しい内容がお知りになりたい方は、下記のページに詳細を記載しております。
ご覧ください。 

4.売却時期の見極めと最適な売却戦略

最適な売却時期を見極めるためには、以下の点に注意する必要があります。

市場の動向

不動産市場の価格変動をチェック。
市場が上昇傾向にある時期に売却するのが有利です。
熊本は、TSMCや半導体関連企業の進出により、地価上昇傾向にあります。
インフレの兆しもみられ、物価上昇の波が不動産業界にも押し寄せています。
特に、世界からも注目の集まる今がその時期に突入してると言えます。

季節要因

春や秋は引越しシーズンで需要が高まる傾向にあります。
戸建住宅や分譲マンションの場合は、特に3月は新生活のスタートを控えた需要が増加します。

金融情勢

金利の動向や政府の住宅政策も影響を与えます。
低金利時期は購入意欲が高まり、売却しやすくなります。
これからインフレ、金利の上昇が見込まれます。
特に今がその時期にあり、金利が低い間に購入したい需要が見込まれます。

売却戦略

戦略を立てて、どこにゴールをおくか明確にすることが大変重要となります。
不動産のプロである不動産業者に任せるべき点はここにあります。
以下が、売却戦略となります。

適正価格設定

市場価格に基づいた適正な価格設定が重要です。
高すぎる価格設定は売却を遅らせ、低すぎる価格設定は損失を招きます。

マーケティング活動

不動産会社のマーケティング力を活用しましょう。
ネット広告、チラシ、オープンハウスなど、多様な手法で売却活動を展開します。

物件の見せ方

内覧時の第一印象を良くするため、清掃や整理整頓を行い、魅力的な状態を保ちましょう。

5. 税務面での注意点と節税対策

売却益が出た場合には、譲渡所得税が課されます。
以下の節税対策を検討しましょう。

居住用財産の特別控除

売却益から3,000万円を控除できます。
一定の要件を満たせば、税負担を大幅に軽減できます。

長期譲渡所得の軽減税率

所有期間が10年を超えると税率が低減されます。
長期間所有することで、税負担を抑えることができます。

損益通算

売却益がマイナスの場合、他の所得と通算して税負担を軽減できます。
不動産所得や給与所得との損益通算が可能です。

6. 売却後の手続きと注意点

売却後にもいくつかの手続きと注意点があります。

住所変更手続き
住民票の移動や郵便物の転送手続きが必要です。
 
公共料金の精算
電気、ガス、水道の使用停止手続きと精算を行います。
 
管理費・修繕積立金の清算
管理組合との間で管理費や修繕積立金の清算を行います。
 
所得税の確定申告
売却益が出た場合、翌年の確定申告で譲渡所得税の申告が必要です。(個人の場合)
税理士に相談するとスムーズに手続きが進められます。
どの程度の税金が発生するかは、ご相談いただけるとシミュレーションにより試算することが出来ますし、
専門の税理士をご紹介することも可能です。

7. 専門家に依頼する際のポイント

分譲マンション売却を成功させるためには、専門家の助けを借りることが重要です。
以下のポイントを押さえて、適切な専門家を選びましょう。

不動産会社の選定

実績が豊富で信頼できる不動産会社を選びます。
複数の会社に相談し、比較検討することが大切です。

司法書士の選定

登記手続きをスムーズに進めるため、信頼できる司法書士を選びます。
経験豊富な専門家が安心です

税理士の選定

税務面でのアドバイスを受けるため、税理士に相談します。
譲渡所得税の申告や節税対策をサポートしてくれます。
以上のことは、ごく一般的で当たり前のことですが、ご自分だけで不動産の売却をすると大変な部分となります。
コストはかかりますが、ミスが大きな損失につながるため、専門家をいれることをおすすめします。


日創プランニングでは、まずはゴールを設定し、そこに至るまでの道のりで必要な手続きやトータルでの支出計算から専門家への手配と面倒なやりとりを全てトータルコーディネートいたします。
これも弊社を選んでいただくメリットの一つとなります。 

8. よくある質問(FAQ)

Q1. 売却前にリフォームすべきですか?
A1. 軽微な修繕やクリーニングは効果的ですが、大規模リフォームは費用対効果が低いことがあります。
購入希望者が自分好みにリフォームしたい場合あり、また、リフォームは支出が先行するためリスクが増大します。
そのため、購入希望者が現れてから契約内容を詰める際に、契約金額からの差し引くなど様々ケースに対応できるよう、現状、もしくは最低限の修繕に留めるのことをおすすめします。

 
Q2. 売却期間はどのくらいですか?
A2. 一般的には3ヶ月~6ヶ月程度ですが、市場状況によります。
需要が高い時期や地域では、より短期間で売却が完了することもあります。

 
Q3. 売却後の所得税はどう計算されますか?
A3. 売却益が出た場合、譲渡所得として課税されます。
譲渡所得は売却価格から取得費と譲渡費用を差し引いた金額で計算されます。
所有期間や居住用財産の特別控除など、適用される税制により税額が変わります。

最後に

分譲マンション売却は複雑な手続きと労力がかかるため、事前にしっかりと準備を行うことが重要です。
この記事が皆様のマンション売却の成功に役立つことを願っています。
さらに詳しい情報や専門的なアドバイスが必要な場合は、ぜひ日創プランニングにご相談ください。
ページの先頭へ